更級日記の東海道の旅をもとに平安時代の古地形や文献で平安時代日本を再現
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もろこしが原は現在の平塚市唐ケ原か?

もろこしヶ原の現在地



 現在の平塚市唐ケ原で良いと思うが異論もある。『東海道名所図会』には、『唐ケ原は又諸越ヶ原とも書す。片瀬河の東をいふ、東海道筋大磯と平塚のあいだを唐ケ原といふは謬なり』との記述があるそうである。しかし、西富の場合と同じく時代が下ると呼ばれる地域が狭く限定されてくる為ではなかろうか。

更級日記では、この「もろこしヶ原」に「やまとなでしこ」が咲いている対比を面白がっている。



『「夏はやまとなでしこの濃く薄く錦をひけるやうになむ咲きたる。これは秋の末なれば見えぬ」といふに、なほ所々はうちこぼれつゝ、あはれげに咲きわたれり。もろこしが原に、やまとなでしこも咲きけむこそなど、人々をかしがる。』

ヤマトナデシコ(カワラナデシコ)は日本原産で広く開けた土地に自生するので、花水川の流域に咲いていたとしても景観的には全く自然である。

 

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