更級日記の東海道の旅をもとに平安時代の古地形や文献で平安時代日本を再現
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更級日記では上総から京都の自宅まで何日かかったか(旅の日数)日かかったか

更級日記の東海道の旅で上総から京都までの所要日数



 ユリウス暦(当時の西暦)で10月4日に出発し12月18日に帰着しているので旅行期間は75日である。実移動日数は、あちこちで逗留しているので、おそらく60日以下である。更級注釈書などでは旧暦で9月3日出発、12月2日帰着ということで3ヶ月の大旅行ということになっているが、なんぼなんでもそんなにはかかってはいない。2ヶ月の旅でも長いが、悪路、大量の荷駄の上に、毎日ほとんどキャンプなのでテントの設営、食料、水の調達、調理などの時間がかかる。更に日の短い季節で一日の稼動時間も短かかった。これは現代でも登山を考えれば体感的に納得が行く。山では夜明けとともに行動を開始し、移動は2~3時までに終わるのが原則である。ちなみに、東海道の整備が進み宿場、道路事情がある程度良くなった、鎌倉時代の十六夜(いざよい)日記、阿仏尼の旅行では京都から鎌倉までの日数は14日である。荷物は当座の食糧と身の回りのもの以外ほとんどない状態である。

 

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