平安時代に時刻はどう測っていたのだろう?
平安時代の時刻の計測
もちろん時計は無かったので正確な時間は計りようが無かった。太陽の高さでおおよその時刻を知る程度である。しかし、日本は雨や曇りの日が多く、しかも、開けた土地ばかりでなく山間地が多いので、夜明け日没すらはっきり分からない日が多かったのではないだろうか。だからといって時刻にルーズだったというわけではなく、逆に明るいうちに仕事を終えないと、まっ暗闇になって立ち往生するので、現代以上にテキパキと計画的に仕事を片付けていたのではないかと考えられる。特に冬は日暮れが早いので、夜明けととも行動開始し余裕を持って仕事を終えるという、時間感覚が身についていた。時計のない時代の記録にもおおよその時刻が書かれていることが多い。むしろ現代人は、昼夜の感覚まで失い、退化しているのではないだろうか。
時刻図引用:詳説日本史図録、p318,2008:山川出版社