美作国前雑掌秦成安解
美作国前雑掌秦成安解、東大寺政所裁事を申請す
早く道理と使者請文のままに御封勘出状を裁許されん事を請ふ。
右、成安謹んで案内を検みするに件の御封始めより寺家勘文、並びに牒状に随ひて初めのままに副ふる色々の雑事等、先ず進済し了んぬ。而して、今国の勘文を進める所の日、勘下さるの処、多く車力勘出あり。そもそも、使者正物請取の間、車力を以て先と為す。何ぞ、今件の車力勘出されるや、早く道理に任せ、勘合さるれば、将に勤節を失なわざる由を知らん。就中(なかんづく)文書を調度し文等合わす如くすれば、未済に於いては何ぞ其の弁有りや。よって、事状を注し以て解す。
永承三年六月二日 雑掌秦成安

出典:平安遺文661号、平安遺文古文書編(三)、p.785、東京堂
